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フリーランスも労災保険の対象に!フードデリバリー配達員やITフリーランスの労災保険特別加入

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2021年6月18日の労働政策審議会において、フードデリバリー配達員やITフリーランスとして働く方々を労災保険特別加入の対象とするために、制度整備を進めていくことが決定しました。副業・兼業も広く普及し、働き方も大きく変化している中で、会社に所属する労働者だけが働く選択肢ではなくなってきています。労災保険特別加入の対象拡大がどのような意味を持つのか、労災保険特別加入制度と改正予定の内容について、解説します。

1.労災保険特別加入とは?
2.フリーランスの保護が求められている
3.改正予定の内容
4.まとめ

■労災保険特別加入とは?

会社と雇用契約を結び使用される労働者は、労災保険の対象となり、労働災害による病気やケガに対する補償を受けることができます。ただし補償を受けることができるのは、あくまで「会社に所属する労働者」のみです。労災保険特別加入とは、本来であれば労災保険の対象とならない労働者以外の人について、業務の実態や労働災害の発生状況からみて、労働者と同じように保護することがふさわしいとみなされる場合は、特別に労災保険の加入を認める、という制度になります。

現在、労災保険特別加入が認められている範囲は次の4つです。

○中小企業事業主等
○一人親方その他の自営業者
※2021年4月1日より柔道整復師、創業支援措置に基づき事業を行う方が追加されています
○特定作業従事者
※2021年4月1日より芸能関係作業従事者、アニメーション制作作業従事者が追加されています
○海外派遣者

厚生労働省 労災保険への特別加入

■フリーランスの保護が求められている

労災保険の対象とならない、労災保険特別加入も認められていない、という働き方の場合は、労災保険による補償を受けることはできません。業務上の原因による病気やケガについて、同じような働き方や仕事をしている場合であっても、会社に所属している場合は対象となり、会社に所属していない場合は対象とならないということが生じていました。
そこで2020年7月に閣議決定された成長戦略実行計画では、フリーランスとして働く人を保護するため、労災保険特別加入制度の対象拡大、労災保険の更なる活用を図ることが計画されていました。フリーランスという働き方や選択肢も普及している中で、安心して働くことができる環境整備も進められています。

フリーランスの働く環境整備について、ガイドラインも策定されています。
厚生労働省 フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン

■改正予定の内容

2021年6月18日の労働政策審議会では、フードデリバリー配達員やITフリーランスとして働く方々を労災保険特別加入の対象とする、という方針が決められました。これらの業種に従事する方も増加し労働災害も増えていることから、労災保険で保護をしていく、という方針が決定したことになります。
改正予定の内容は、次の通りです。

① フードデリバリー配達員

条文:労働者災害補償保険法施行規則第46条の17を改正
内容:原動機付自転車又は自転車を使用して行う貨物の運送の事業を、一人親方等が行う事業として追加
料率:特別加入保険料率は、1,000分の12とする

② ITフリーランス

条文:労働者災害補償保険法施行規則第46条の18を改正
内容:情報処理システムの設計等の情報処理に係る作業を、特定作業従事者として追加
料率:特別加入保険料率は、1,000分の3とする

施行予定は2021年9月1日となっています。
医療や年金関係について、フリーランスは健康保険や厚生年金の対象外となりますので、注意が必要です。

■まとめ

労災保険特別加入の対象が追加される改正予定内容をご紹介しました。労災保険特別加入対象が拡大し、労災保険の活用が進むことで、より多くの人が安心して働くことができる環境が整っていくことでしょう。
副業・兼業やキャリアプランの選択しとして、フリーランスを人事制度に取り入れる会社も増えてきていますが、フリーランスの保護や法制度についても理解した上で、制度を設計していくことが必要です。

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