「『過労死等ゼロ』緊急対策」に盛り込まれた「違法な長時間労働を許さない取組の 強化」の進捗状況の御連絡

 昨年12月に厚生労働省(長時間労働削減推進本部)により決定された
「『過労死等ゼロ』緊急対策」には、「違法な長時間労働を許さない取組の強化」として以下の項目が盛り込まれていました。

【1】新ガイドラインによる労働時間の適正把握の徹底
【2】長時間労働等に係る企業本社に対する指導
【3】是正指導段階での企業名公表制度の強化
【4】36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底

 上記項目について、平成29年4月27日(木)開催の過労死等防止対策推進協議会(第8回)で、その進捗状況が明らかにされました。

【1】→ 1/20に「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を発出。
【2】→ 1/20に通達を発出し、違法な長時間労働等を複数の事業場で行うなどの
企業に対する是正指導を新たに実施。
【3】→ 1/20に通達を発出し、現行の企業名公表制度の要件を拡大。
【4】→ 平成28年度第4四半期に実施した、最低賃金の履行確保を重点とする監督(15,432事業場)において、36協定未締結事業場に対し、労働基準法第32条違反等について是正指導(5,915事業場(38.3%))。

 このうち、【2】【3】については、以下の通り拡大が図られています。
<従前の要件>
違法な長時間労働(月100時間超、10人以上または4分の1以上、労基法32条等違
反)が1年間に3事業場認められた場合(平成27年5月18日より実施。実績1件)
   ↓
<拡大のポイント>
① 違法な長時間労働(月80時間超に引き下げ。10人以上または4分の1以上、
労基法32条等違反)を対象に
② 過労死等・過労自殺等で労災支給決定した場合も対象に
→①②のいずれかが2事業場に認められたなどの場合に、企業本社の指導を実施し、 是正されない場合に公表
③ 月100時間超と過労死・過労自殺が2事業場に認められた場合などにも企業名を公表

今後、労働時間管理については必須の事項になっております。
早急な対応が必要な会社様はご連絡をくださいませ。
企業名を公開をされる恐れもありますので、お気を付けください。

yoshijima