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義務化?どのような内容になる?男性の育児休業取得促進

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少子高齢化による人口減少が進み、少子化対策としていよいよ男性の育児休業取得を促進するための対策が検討され、来年の通常国会で法改正案が提出される予定となっています。会社にとっては男性の育児休業取得促進について、何をどこまでやらなければならないのか、非常に気になるところかと思います。現在、検討されている内容についてまとめます。

1.男性の育児休業取得促進策について
2.休業中の就労を想定することができる
3.休業開始日の柔軟化、育休中の社会保険料免除対象の拡大も検討されている
4.まとめ

■男性の育児休業取得促進策について

男性が休業を取得し主体的に育児・家事に関わり、その後も育児・家事分担につなげることは、女性の育児を理由とした離職を防ぎ、夫婦が希望する数の子を持つことに資すると考えられています。男性の休業取得促進のため、労働者の申出により取得できる権利=申出があれば認めるという内容で検討がされています。具体的にどのような内容なのか、ポイントを整理します。

1.対象期間、取得可能日数

子の出生後8週に、最大4週間

2.申出期限

原則2週間前まで、出生が予定より早まった場合は1週間前まで
※今回の改正により求められる義務を上回るような取り組みを実施することを労使協定で定めた場合、1ヶ月前までとしてよい

3.分割取得

分割して2回まで取得可能、初めにまとめて申し出ること

申出期限に関する労使協定の内容としては、1ヶ月前までに申出が円滑に行われるように職場環境の整備、業務の調整や労働者の配置を定めること等が求められています。コロナ禍でイレギュラーな雇用調整も増えている中で、少し厳しい内容かもしれません。

■休業中の就労を想定することができる

出生後8週間以内に限定し、労使が事前に調整した内容で休業中に就労を認める、という内容が盛り込まれているのも大きな特徴です。そもそも休業は労働義務が免除されている状態を指しますので、休業中に就労をするというのは矛盾が生じ、想定できないということになります。コロナによるクラスター発生等、従業員に大幅な欠員が生じたというような場合で、一時的、臨時的に就労をすることはできるとされていますが、あくまで限定的な対応となりますので、どのような場合に休業中も就労が可能なのかリーフレットも公表されています。
育児休業中の就労について
今回の男性の育児休業取得促進案では、休業期間中の労働日の半分を限度として、従業員の希望する範囲内で、さらにお互いに合意した範囲内でのみとなりますが、労使協定を締結することで休業中の就労を認めることができる内容となっています。

■休業開始日の柔軟化、育休中の社会保険料免除対象の拡大も検討されている

より育児休業の取得が進むように、次のような変更も検討されています。
現状の育児休業制度では、延長した場合の休業開始日が1歳~1歳半、1歳半~2歳の各期間の初日に限定されてしまっているため、それぞれの開始時点でしか夫婦が育児休業の交代をすることができませんが、開始日を柔軟化することで、各期間の途中でも夫婦が育児休業を交代できるように検討されています。また育児休業中の社会保険料免除について、現状は月末に育児休業を取得しているとその月の保険料が免除となり、月の途中で短期間の育児休業を取得した場合は免除にならないという事態が生じ、取得タイミングの足枷にもなっています。そこで同じ月の中で通算2週間以上の休業を取得する場合も免除対象とすることが検討されています。

■まとめ

男性の育児休業取得促進が義務となり、様々な対策が検討されることで、育児休業を取得することが通常となる社会の実現が進んでいくことと思われます。
大企業には育児休業取得率の公表を義務付け、職場環境の整備や従業員に対して個別に働きかけることも義務付けられる方向になっています。もちろん強制的に職場の理解や意識改革を進めるというのも重要かと思いますが、女性だけが仕事と育児を両立するのではなく、男性自身も仕事と育児の両立を意識し、主体性を持つことが大事かと思います。企業側も多様な働き方を認め、採用や従業員定着に役立てるためにも、この改正内容は注視して取り組む必要があるかと思います。

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